崩されゆく桜町遺跡(2015 Facebook記事を修正)

 古河市では深刻な空家問題を抱えておりますが、解決しないまま新たに宅地造成が市内各地で行われています。その場所のひとつに桜町遺跡が含まれています。

 桜町遺跡は国道354号線の三国橋下の西側。旧古河城桜町曲輪の小砂町藤掛屋敷の南側にあたります。郷土史家の佐々木久雄氏が発見した縄文時代の集落跡と推測される遺跡包蔵地です。

 本格的な調査がなされないまま今まで放置され続け、埋蔵文化財包蔵地域として業者に通達は行っているでしょうが、 遺物が発見もしくは作業員さんに遺物と認識されない限りは、工事が続けられると思われます。桜町遺跡は古河市桜町が、縄文海進でも海の影響を受けなかったことを証明できる唯一の遺跡でしたので、これを解明することで、中世古河城の範囲推定にも大いに有用だったことを考慮すると残念でなりません。

 工事の合間に許可をもらって器片を回収しましたが、全部近代以降の品物でした。残念

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