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現在の古河市諸川(もろかわ)
諸川は鎌倉期からの古い地名。元享元年(1321)8月7日の山川貞重寄進状案に「毛呂河」、室町期と推定される年未詳10月1日の山川景貞寄進状写には「茂呂河」、永正十五年(1518)道者日記に「もろか八」、天正十八年(1590)9月20日の山川晴重充豊臣秀吉知行充行状に「もろ川」と見えます。師河・師川・室川とも書かれました。
江戸期になると、日光東街道(日光関宿通多功道)の宿場・諸川宿がおかれました。
小字名にも宿場の町割りによる【上町】【中町】(【仲町】)【下町】【下出口】【新町】【新町合】【新町浦】(【新町裏】)。
街道との位置関係によると思われる【海道東】【海道西】。
古い神社にちなむものも、【愛宕前】【山王下】【大日前】(【大日南】)(【諏訪下】)【諏訪ノ宮】のように多く、昔から町として整備されていたことが伺えます。
参考文献
『三和町史 資料編原始・古代・中世』付図II、三和町(平成4年)
竹内理三(編)『角川日本地名大辞典』角川書店(オンライン版)
竹内理三(編)『角川日本地名大辞典 8 茨城県』角川書店(昭和58年)